2020年10月、Googleアナリティクスから正式にリリースされたGoogleアナリティクス4(以下:GA4)。
リリースから2年以上たった今、その使い心地や機能面に関する情報がふえ、旧型のユニバーサルアナリティクス(以下:UA)から乗りかえる or 併用するユーザーが増えてきました。
そんな中、GA4ユーザーからはこんな声が。
GA4で自分のIPアドレスが除外できない!
スマホからのアクセスが反映されて困る!
本記事では、UAとGA4のIP除外設定を完了させた私が、GA4でのIP除外設定についてわかりやすく説明します。
設定手順をより見やすくするため、その工程をふむ理由や単語の意味などを省いています。
IPアドレスの確認
まず、自分のIPアドレスの確認をしましょう。
IPアドレスは現在、IPv4とIPv6の2種類があります。
自分がどちらのIPアドレスをつかってインターネットに接続しているのかを、以下のサイトで確認します。
このような画面に↓
1行目の『 . 』で区切られているのがIPv4、
2行目の『 : 』で区切られているのがIPv6です。
そして4行目に、今閲覧している端末が使用しているIPアドレスが記載されます。
スマホのアクセスが反映される理由と対処法
モバイルデータ通信(4GやLTEなど)をつかうスマホはインターネット接続のたびにIPアドレスがかわるので、IPアドレスの除外設定をしても意味がありません。対策としては、Wi-Fiに接続するかスマホ用のアクセス除外アプリをダウンロードしてください。
IPアドレス除外設定の手順
つづいて、Googleアナリティクス4での設定を以下の順で説明します。
- 内部トラフィックルールの作成
- データフィルタのテスト
- データフィルタの有効化
① 内部トラフィックルールの作成
では、Googleアナリティクス4をひらきましょう。
左下の歯車マーク「管理」をクリック。
プロパティ下の「データストリーム」→「過去48時間に…」の欄をクリック。
下にスクロールし、Googleタグ「タグ設定を行う」をクリック。
設定「内部トラフィックの定義」をクリック。
「内部トラフィックの定義」がみつからない場合は?
右の「すべて表示」をクリック。
右上「作成」をクリック。
内部トラフィックルールの作成画面 が表示されます。
入力事項は以下の5つ。
①ルール名
:自分がわかりやすい名前(なんでもOK。あとで変更可)
②traffic_typeの値
:internal(そのままでOK)
③マッチタイプ
:自分のIPアドレスにより異なる(以下参照)
IPv4の場合→「IPアドレスが次と等しい」
IPv6の場合→「IPアドレスが次から始まる」
④値
:自分のIPアドレスにより異なる (以下参照)
IPv4の場合→すべて入力
IPv6の場合→最初の4ブロックまで入力
⑤条件を追加
:ほかに追加したいIPアドレスがあれば入力(なければスルー)
入力でき次第、右上の「作成」をクリック。
以下のように、内部トラフィックルールに新しい欄が追加されます。
以上で、内部トラフィックルールの作成は完了です。
② データフィルタのテスト
つぎに、前章で入力したデータが設定されているのかのテスト(確認)をします。
先ほどの「管理」画面にもどり、プロパティの下「データ設定」→「データフィルタ」をクリック。
オペレーションと現在の状態が「除外」「テスト」であることを確認します。
では、レポート画面に切り替え実際に入力データが設定されているのかテストしましょう。
ここからはIP除外設定をしたい端末をつかって、サイトにアクセスしながら確認をすすめてください。
レポート画面「リアルタイム」→「比較を追加」をクリック。
比較の作成欄は、以下のように設定し「適用」をクリック。
すると、↓のようにテスト画面が横並びで表示されます。
左:現在の表示
右:IP除外設定が反映された場合の表示
1→0になっていれば、先ほど入力したIPアドレスが除外されているということ。
これでIP除外設定のテストはバッチリ!
設定完了までもう一息です。
最後のステップ『③データフィルタを有効化する』にすすみましょう。
「データフィルタがありません」と表記されている場合
右上「フィルタを作成」をクリック。
「内部トラフィック」をクリック。
「フィルタの詳細」入力画面です。
以下のように入力しましょう。
①データフィルタ名:「Internal Traffic」と入力
②フィルタオペレーション:「除外」
③パラメータ値:「internal」
つづけて下段、フィルタの状態は「テスト」をクリック。
右上の「作成」をクリックしたら、データフィルタの作成は完了です。
前項『②データフィルタのテスト』に戻りましょう。
③ データフィルタを有効化する
データフィルタを有効化すると、除外したIPアドレスに関するデータは取得できなくなり復元もできません。前項『②データフィルタのテスト』にて、かならず除外したいIPアドレスの確認をおこないましょう。
参考:アナリティクス ヘルプ(https://support.google.com/analytics/answer/10108813?hl=ja)
さいごのステップです。
先ほど確認したこちら↓の画面で
「テスト」を「有効」に変更する作業をおこないます。
「管理」→プロパティ下の「データ設定」→「データフィルタ」をクリック。
点が3つならんだアイコン→「フィルタを有効にする」をクリック。
「フィルタを有効にする」をクリック。
現在の状態が「有効」になっていれば成功です。
お疲れさまでした!
まとめ
本記事では、GA4での自分のIPアドレス除外設定の手順について説明しました。
IPアドレス除外設定の手順
IPアドレスにはIPv4とIPv6がある。
除外対象アドレスがIPv6の場合は、最初の4ブロックのみ入力する。
一度除外されたデータは戻すことができないため必ずテストをおこなう。
「テスト」→「有効」への変更を忘れずに。
UAとはちがい、設定手順がややこしいGA4。
このIP除外設定を後まわしにしていると、いつまでたっても正確なアクセス数を把握することができません。
本記事の手順を参考に、早めの設定完了をめざしましょう。
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